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朗月庵独語
  • 仕様:A5判上製
  • 256ページ
  • ISBN4-88359-231-6
  • 発行日:2005/10/31

朗月庵独語

表現の精神病理学 -病跡学の世界- 別冊

林美朗

定価3,666円(本体3,333円+税)

在庫:あり

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概要

精神科医にして大学教師、医学博士にして文学博士の「僧侶」の、精神病理学的・病跡学的ちょっと難し目のエッセー集。前著『表現の精神病理学-病跡学の世界-』の別冊・姉妹篇。数奇な生き方をする著者の破天荒な日常生活や思索を披露。合わせて前著に収録し得なかった表現と文化・芸術・精神病理に関心を持つ読者のための、入門的かつ挑発的な読みも提示した問わず語りである。

目次

  • 或る生き方―はしがきに代えて―
  • 作家のノイローゼと自家治療
  • 高見順の闘病記
  • 精神医学の試験
  • 武田泰淳の『富士』について
  • 幸田露伴の『観画談』
  • 「これは論文ではない」
  • 環境と芸術、メンタルヘルスと癒し
  • 「臨床」ということ
  • 癒しの時代―プレイバックシアターと現代―
  • 一休(宗純)禅師
  • 日本文学の精神病理学
  • 中島敦『山月記』と狼疾
  • 禅とシュルレアリズム・精神病
  • 心身問題に対する一答案(心身の相関性)
  • 永保寺焼失―「浄土」はどこにあるのか―
  • 精神医学から見た源氏物語・紫上の発病の病理と論理
  • 現代医学・科学のひずみと功罪―医学部の卒業論文・序―
  • 禅宗寺院でグループホーム?
  • 粋な生活
  • 梅崎春夫の「チンドン屋が通ると急に興奮する鬱状態」考
  • 禅と精神病理―禅病の狂僧・奇僧たち
  • シャルル・ボードレールと萩原朔太郎の不安
  • 前川佐美雄の『植物祭』
  • 三浦綾子『氷点』の信仰と創造・狂気
  • エーゲ海の真珠―ギリシャからの最果てのポルトガルまで―
  • 「初体験」記―新たな出発へ―

著者紹介

平成13年、医学博士、岐阜大学医学部助手。平成14年、文学博士、同附属病院併任講師、神経科精神科病棟医長。在家のまま受戒得度、僧号朗月(ろうげつ)、宝雲山玉龍寺在家僧都職。平成15年より東海女子大学人間関係学部助教授、岐阜大学医学部非常勤講師、日本病跡学会理事。

※発行時の奥付より

受賞

2010年 日本病跡学会 奨励賞受賞

装幀