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ロヒンギャの「物語」と日本政府
  • 仕様:A5判並製
  • 337ページ
  • ISBN978-4-88359-367-5
  • 発行日:2020/02/28

ロヒンギャの「物語」と日本政府

村主道美

定価8,700円(本体7,909円+税)

在庫:あり

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概要

世界で最も迫害される人々として知られてきたロヒンギャを、genocideという視角から考え始め最初の章を書き始めたのは2013年頃であったが、2019年末には国際司法裁判所で、ミャンマーでロヒンギャに対するgenocideが行われてきたと訴えその停止のための仮処分をガンビアが求める公聴会も開かれ、その主張の大半を認める仮処分が下された。日本人のミャンマー認識が、民主化されたミャンマーという認識のレベルで止まっている間に、2017年には8000-22000人と推定される死者や、強姦、略奪、放火を伴う加害行為がこのイスラム教徒達に対して行われてきた。加害者側とその語る「物語」を暖かく支持し続ける日本政府もこの問題の中核にあることを、大半の日本人は知らない。

目次

  • 緒 言
第1章 ビルマの変化の中のムスリム
  • Ⅰ.吉兆と不幸
  • Ⅱ.2012年
  • Ⅲ.結 論
第2章 ロヒンギャ「IDPキャンプ」の現状と日本の課題
第3章 ミャンマー「民主化」の明暗
  • Ⅰ.抽象的問題
  • Ⅱ.揺らぎのある事実
  • Ⅲ.観 察
  • Ⅳ.力 学
  • Ⅴ.因果と触媒
  • Ⅵ.方 針
第4章 アナン報告書とラカイン州の変化 -2017年8月に於ける〈詐〉の可能性
  • Ⅰ.問 題
  • Ⅱ.子供の見た光景
  • Ⅲ.国家による否認
  • Ⅳ.大人の見た光景
  • Ⅴ.観 察
  • Ⅵ.疑 問
  • Ⅶ.前 史
  • Ⅷ.因果関係についての仮説
  • Ⅸ.直 前
  • X.用語の進化
  • Ⅺ.解 釈
  • Ⅻ.デ モ
  • XIII.複数の論理の並存的進化
  • XIV.結 論
第5章 2018年7月のダッカ・コックスバザール訪問
  • Ⅰ.観 察
  • Ⅱ.ダッカに於ける報告― 「ロヒンギャ難民問題の新状況とバングラデシュ」
  • Ⅲ.新聞社によるインタビュー
  • Ⅳ.呼 称
  • Ⅴ.近郊探索
第6章 ミャンマーの2017年「掃討作戦」
  • Ⅰ.ミャンマーの立場とその難点
  • Ⅱ.2017年の虐殺地
  • Ⅲ.大量死の共通項
  • Ⅳ.プロパガンダとその環境
  • Ⅴ.結 論
第7章 ロヒンギャ問題に於けるカナダと日本の相違
  • Ⅰ.カナダの不思議
  • Ⅱ.タイムライン
  • Ⅲ.日本の不思議
  • Ⅳ.カナダ
  • Ⅴ.日本の行動を説明する
  • Ⅵ.結 論
第8章 2017年8月以後のミャンマーの「物語」と日本
  • Ⅰ.時系列
  • Ⅱ.日本のnarrativeの特徴
  • Ⅲ.日本の効果
  • Ⅳ.Genocideへの協力行為
  • Ⅴ.要 因
  • Ⅵ.方 針
参 考 2017年9月に於けるラカイン州の状況についての現地報告と私見
  • 後 記
  • 索 引

著者紹介

村主道美(むらぬし みちみ)

学習院大学法学部教授。B.L. (東京大学法学部)、Ph.D. (国際政治 Yale University)。過去Kennedy School of Government(Harvard University)フェロー、慶応大学総合政策学部非常勤講師、上海国際問題研究所客員研究員、復旦大学客員教授、北京大学客員教授。2018年よりFree Rohingya CoalitionのCitizen Ambassador。

    【主要著書・論文】
  • 「論日米安保関係和沖縄問題」(臧宇世俊訳、香港天馬出版有限公司 2013年)
  • ミャンマー関係の論文に「緬甸佛教徒與穆斯林沖突對其民主改革的影響」(劉務翻訳 印度洋經濟體研究 2014年)“Japan’s Defense of Myanmar and the Rohingya Genocide” (Middle East Institute, 2019)
※発行時の奥付より

助成出版

学習院大学研究助成を受けての出版

装幀