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明治三十二年・貴族院の著作権法審議
  • 仕様:A5判並製
  • 523ページ
  • ISBN978-4-88359-372-9
  • 発行日:2021/01/10

明治三十二年・貴族院の著作権法審議

-貴族院・著作権法・水野錬太郎

大家 重夫 編

定価2,750円(本体2,500円+税)

在庫:あり

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概要

本書第1部は、明治32年(1899年)の旧著作権法審議録である。(著作権法がなく、ベルヌ条約に加盟してない)支那の臣民が、著作物を作成、日本で第一発行した場合、保護しなくてもよいのでないか、と木下広次(京大総長)が発言した。これは採用されず、日本で初めて発行すれば、どの国民の著作物でも保護することになった(28条)。第2部では、貴族院議員の略歴、貴族院の議長と書記官長の不仲説を紹介する。第3部は、旧著作権法案を作成し、政府答弁に当たった水野錬太郎の後半生を描く。

目次

はじめに
  • -著作権法理由書及び貴族院委員会質疑の復刻にあたって(大家重夫)
第一部 貴族院における著作権法審議
  1. 著作権法理由書
  2. 第十三回帝国議会貴族院における審議
  3. 政府提出の原案が貴族院で変更された箇所
  4. 貴族院著作権法案特別委員会委員、衆議院議員等の略歴
第二部 貴族院について
  1. 貴族院令(明治二二年二月一一日勅令第一一号)(明治二二年三月現在)
  2. 貴族院令(明治二二年二月一一日勅令第一一号)(昭和二二年二月現在)
  3. 貴族院議員の名簿―明治三二年一月現在
  4. 日本の明治維新の功労者の子孫はどう遇されたか―中華人民共和国はどうか(大家重夫)
  5. 貴族院議員が多数を占めた清浦奎吾内閣(大家重夫)
  6. 徳川家達貴族院議長と柳田国男貴族院書記官長(大家重夫)
第三部 水野錬太郎貴族院議員と著作権
  1. 手盬にかけた著作権法―法文の一字一句に若い魂を打ち込んで(水野錬太郎)
  2. 著作権法起草前後(水野錬太郎)
  3. 著作権法起草の前後―少壮官僚時代の想い出(水野錬太郎)
  4. 著作権ノ性質ニ就テ(水野錬太郎)
  5. 我著作権法ト国際著作権法草案(水野錬太郎)
  6. 著作者人格権の国際的承認(水野錬太郎)
  7. ユーゼーヌ・プーイエー君(Eugene Pouillet)を弔す(水野錬太郎)
  8. サー・ヘンリー・ベルギュ君を弔す(水野錬太郎)
  9. ルイ・ルノール(Louis Renault)博士ヲ弔ス(水野錬太郎)
  10. 祖父水野錬太郎と「明治」という時代(水野政一)
  11. 旧著作権法と水野錬太郎(大家重夫)
  12. 出版条例、版権条例、版権法―明治前期の著作権法制(大家重夫)
  13. 水野錬太郎の「著作権」に異を唱えた小林尋次(大家重夫)
附 録
  • 附録1.著作権法 ―明治三十二年四月 現在
  • 附録2.著作権法 ―昭和四十五年十二月 現在
  • 附録3.水野錬太郎 年譜
  • 附録4.水野錬太郎 家系図
あとがき

編者紹介

大家 重夫(おおいえ しげお)

京大法卒、旧文部省に27年間間勤務、文化庁著作権課課長補佐、著作権調査官等を経て1988年から22年間、久留米大学法学部教授。現在、久留米大学名誉教授。株式会社インタークロスIT企業法務研究所客員研究員(〒100-0014 東京都千代田区永田町2丁目17-17 アイオス永田町717号室)。公益社団法人国際日本語普及協会理事。

※発行時の奥付より

装幀

正誤表

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